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「時間意匠」について

2020.2.19

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 建築を始めたころからずっと「良い建築」とは何かということについて考えてきました。

 ああでもない、こうでもないと考えを巡らせる中、20代30代の私には自信をもってこれというものが見つけられず、その課題に延々と向き合ってきました。

 そんな日々を過ごしていくなか、何かがきっかけというわけではなく、だんだん私が魅力を感じるものは、時間の経過とともにより良くなっていくものなのではないかという思いが強くなり、それが私の考えていた「良い建築」なのではないかと思うようになりました。

 時間の力が作用したものは、例えば骨董品のように、元々良いものが時を経て魅力が付加されていうような、例えば革のように、はじめは固く少し使いにくくとも時を経て使い手になじんでいくような、そんな愛着あふれる魅力があると思っています。

 そんな建築が世の中にあふれれば素晴らしいと思いますし、また私以外にも喜んでいただける方々もおられるのではないか思い、その想いを表現するために「時間の力を活かし、時間の力を借りて」という事業コンセプトを掲げ、建築設計事務所を開設し「時間意匠」という名前を付けました。

(写真はオルセー美術館です。取り壊しの話もあった駅舎を保存活用して美術館として生まれ変わった建物です。想いの詰まった魅力的な建物だと思います。私どもが設計した建物ではありませんし、残念ながら未だ行ったこともありません。)

 今、私どもが取り組んでいるのは建築設計ですが、建築以外にも例えば、革製品であったり、鉄製品であったり、木製品であったり、同じ想いで作られているものはたくさんあると思います。

 建築は勿論として、それらのものも含め、想いを共感していただけるお客様、協力していただける方々と一緒に世の中に生み出していきたいと思っておりますので、アイデアでも、雑談でもなんでも構いませんので、お声がけいただければとてもうれしいです。

 こんな私どもに興味を持っていただける方々とお会いできるのを楽しみに、その時に少しでも魅力的なお話しが出来るよう、日々励んでいきたいと思っています。